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たばこの影響
 
たばこの煙

   
  たばこの煙は4000種類以上の化学物質を含んでおり、そのうち有害物質は200種類以上、発がん性物質の疑いがあるといわれているものが約60種類といわれています。
たばこの煙に含まれる有害物質でよく知られている物としては以下の物があり、それらは摂取すると危険であることが一般に知られています。
   
 
たばこの含有物 身近に使用されているもの
アセトン
ペンキ剥がし
アンモニア
床用洗剤
ヒ素
アリ殺虫剤
ブタン
ライターの燃料
カドミウム
車のバッテリー
一酸化炭素
車の排気ガス
DDT
殺虫剤
ナフタリン
防虫剤
トルエン
工業用溶剤
ビニル塩化物
プラスチック
   
  たばこの煙はこのようにさまざまな物質を含んでいますが、中でも健康への有害性が大きいのがタール、ニコチン、一酸化炭素です。
   
 
たばこの含有物  
タール
タールは単一物質ではなく、たばこの煙中の粒子相物質(目に見えない細かい粒子)の総称です。フィルターを茶色に染める物質で、水分やニコチンを含んだものが白色や薄紫色の煙になっています。この煙には発がん性物質が多く含まれているといわれています。1本のタバコに含まれるタールの量は微量ですが、喫煙の継続により蓄積され、1日20本のたばこを吸う人は、1年でコップ1杯分(180ml)のタールを体内に入れることになります。
ニコチン
ニコチンは毛細血管に吸収されて作用します。口腔粘膜、鼻腔粘膜、肺、皮膚のいずれからも吸収されます。また、ニコチンは煙にして吸い込む方法では極めてよく吸収されるため、数秒後には全身に達します。喫煙による体の反応のうち、気道への刺激以外の急性症状はほとんどニコチンによるものになります。ニコチンが体に及ぼす影響としては、末梢血管の収縮と血圧の上昇、心拍数の増加があります。末梢血管の収縮は手や足の血流量の減少をひきおこし、体温を下降させます。また、ニコチンによる血管の収縮と血圧の上昇は血管の内側の壁にダメージを与えます。ダメージを受けた血管はLDLコレステロール(悪玉コレステロール)を取り込みやすくします。さらにニコチンの作用によってLDLコレステロールを変性させ、動脈の壁に浸透しやすくします。
一酸化炭素
体の中に取り込まれた一酸化炭素は血液中のヘモグロビンと結びつきます。ヘモグロビンは本来、酸素を運搬する役割がありますが、喫煙により一酸化炭素と結びついてしまうため慢性の酸欠状態がおこります。これにより、運動能力の低下が見られる他、血液中の赤血球が増加するため、多血症(赤血球増加症)となります。また、ヘモグロビンと結合した一酸化炭素はHDLコレステロール(善玉コレステロール)を減少させ動脈硬化を促進します。
   
   
   
 
体への影響

   
  たばこによる健康被害には以下のようなものがあります。
   
  喫煙が関連しているといわれる疾患は数多くあり、その中で重篤な病気の代表格は「肺がん」「心臓・血管障害(心筋梗塞や狭心症)」「肺気腫」の3つです。
   
  1 肺がん
   
  喫煙によっておこるがん たばこには発がん性物質と発がん促進物質の両方が多数含まれているため、肺がんだけではなく、さまざまながんを発生しやすくします。
 特に肺がんについては、喫煙者の死亡率、疾病率ともに非常に高い数値を示しています。
 肺がんのうち扁平上皮がんは「1日の喫煙本数×喫煙年数」が600を越えると、発症率が非喫煙者の21倍以上にもなり、腺がんも2.38倍となります。
 肺がん以外にも耳鼻咽喉科領域のがんは増加がみられ、また、喫煙期間が長くなることにより、健康被害を受ける度合いに加速度がつきます。
 さらに問題となるのは若年者の喫煙です。若年者は成長途上の未完成の体であり、未熟の細胞は弱く、他からの影響を受けやすい状態にあります。たばこに含まれる発がん性物質の影響を受けやすいことと、成長途上により細胞の分裂も活発に行われるため、がんの芽を早くから育ててしまうことになります。
喫煙によっておこるがんは右図のようになります。
   
   
  2 心臓・血管障害(心筋梗塞や狭心症)
   
  HDLコレステロールとLDLコレステロール たばこに含まれるニコチンと一酸化炭素の影響により、心臓や血管の障害を起こしやすくします。
 ニコチンにより心拍数の増加、末梢血管の収縮、血圧の上昇がおこり血管が損傷され、その結果LDLコレステロールのとりこみが促進されます。
 さらに、ニコチンの作用により、LDLコレステロールを変性させ動脈壁に浸透しやすくします。
 また、一酸化炭素は血液中のヘモグロビンと結合してしまうため、体内の酸欠がおこります。また、血液中の赤血球が増加するため、さらに血栓の形成を促進します。
 これらによって、血圧の上昇、心臓や血管への負担の増加、血液中の粘調度の増加(血液がどろどろになります)を招き、心臓・血管障害が起こりやすくなります。
   
 
喫煙による健康被害(心臓血管障害)
   
   
  3 肺気腫
   
   肺の中には、肺胞という酸素と二酸化炭素のガス交換を行っている場所があります。
 長期間の喫煙や炎症にさらされると、肺胞が大きくふくらんだままになります。つまり、肺の伸び縮みがうまく行えない「弾力を失った状態」になり、ガス交換が効率よく行えなくなります。
 肺気腫を発症した患者さんのほとんどは、1日20本以上、20年以上の喫煙者です。肺気腫は前兆というべき症状がほとんどなく、肺胞の破壊がかなり進行してから症状が出現します。主な症状としては、動作時の呼吸困難、分泌物の増加、咳などです。また、一度破壊された肺胞は元には戻りません。
 肺気腫は進行すると、在宅酸素(日常の生活に酸素吸入が必要な状態)が必要になります。

ほかにも多くの健康被害があります。

   
 
   
   
   
 
受動喫煙

   
  周囲のたばこの煙(副流煙)を吸い込むことにより、非喫煙者が被害を受けることです。
   
  副流煙とは
たばこの先から立ち上る煙のことで、アルカリ性が強く目や鼻を強く刺激します。
副流煙には主流煙よりも多くの有害物質が含まれています。
   
 
煙の種類と副流煙に含まれる有害物質
   
  受動喫煙にともなう健康被害としては、
★副流煙に触れてすぐにおこる症状
目のかゆみ、痛み、まばたき、鼻づまり、くしゃみ、鼻汁、咳などがあります。また、一酸化炭素の吸入により、頭痛も引き起こされます。
その他に、ニコチンの影響で血管が収縮するため、皮膚の温度が低下します。煙に慣れている喫煙者はすぐに回復しますが、慣れていない非喫煙者は体温の回復に時間がかかります。
   
喫煙の足先皮膚温に及ぼす影響
 
受動喫煙による被害
   
  たばこの依存度を知りたい方は→ ニコチン依存度チェックへ
   
   
   
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健康福祉局保健事業課 - 2006年4月1日作成
ご意見・お問い合わせ - - 電話: 045-671-2454 - FAX: 045-663-4469
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